原形不定詞とは、一言で言えば「toをつけずに動詞の原形だけで不定詞の働きをするもの」を指します。学校英語では一般的に「不定詞=to+動詞の原形」と教わりますが、文法上は「to不定詞」と「原形不定詞」という2つの兄弟が存在しています。
では、両者の違いはどこにあるのでしょうか。最大の違いは「主語の動作と目的語の動作に時間的・心理的な距離があるかどうか」です。
そもそも「to」という前置詞・小辞には「〜へ向かう」という矢印のイメージがあり、「これから先に行う動作(未来志向・時間差)」を含みます。一方で、原形不定詞にはその矢印が一切存在しません。つまり、主節の動詞と原形不定詞の動作が「ほぼタイムラグなしで直結している」状態を表します。
基本構造は極めてシンプルで、多くの場合は【主語 + 特定の動詞 + 目的語(人・物) + 原形不定詞】という第5文型(SVOC)の形をとります。この「特定の動詞」として代表的なのが、次に解説する使役動詞と知覚動詞です。