「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」は、保育所保育指針、幼稚園教育要領、幼保連携型認定こども園教育・保育要領の3法令が改訂された際に明確に位置づけられました。その最大の狙いは、乳幼児期の遊びを通した総合的な学びを可視化し、小学校教育との接続を円滑にすることにあります。
乳幼児期の学びは、机に座って教科書を学ぶスタイルではなく、身近な環境に関わる遊びのなかで育まれます。しかし、従来の保育現場では、その豊かな育ちが言語化されにくく、小学校側へ「具体的に何が育っているのか」が伝わりにくいという構造的な課題がありました。
こうしたギャップを解消し、保育施設と小学校が共通の言語で子どもの育ちを理解・共有するために生まれたのが「10の姿」です。卒園時に「これができなければならない」という到達基準ではなく、子どもの内面にある育ちの芽生えを見逃さず捉えるための指標となっています。