ステフィンカリーの着用モデルの歴史は、アンダーアーマーというブランドがバスケットボール市場で台頭していく軌跡そのものです。2013年にナイキからアンダーアーマーへ電撃移籍したカリーは、2015年に待望の初代シグネチャー「Curry 1」を発表。以降、毎シーズン新たな技術的挑戦を積み重ねてきました。
初期の「Curry 1」から「Curry 3」までは、足首の捻挫に苦しんだカリーの過去を反映し、強固なヒールカウンターと高めのアンクルサポートを備えたハイカット設計が基本でした。しかし、自身の体幹強化とプレースタイルの変遷に伴い、徐々に足首の自由度を高めるミッドカットやローカットへとシフトしていきます。「Curry 4」や「Curry 6」では足裏全体の一体感を極限まで追求したニットアッパーやフルレングスのHOVRクッションが採用され、現在の基礎が築かれました。
最大の転換点は2020年、アンダーアーマー傘下で独立したシグネチャーレーベル「カリーブランド」が正式に発足したことです。ブランドローンチとともに投入された「Curry Flow 8」で初めてラバーレスのUA Flowが実戦投入され、世界中のスニーカーヘッズやボーラーに強烈な衝撃を与えました。
2026年現在の最新作に至る系譜では、グリップ性能の維持にとどまらず、足甲を包み込む「UAワープ(Warp)アッパー」の編み込み剛性や、中足部のねじれを防ぐシャンクプレートの最適化が進んでいます。過去の名作デザインに最新のフローソールを融合させた「FloTro(フロトロ)」シリーズなど、カリーの歴代バッシュは機能性とアーカイブの双方で円熟味を増しています。