亀の甲より年の功の意味と語源の真相|目上の人にNgな理由と正しい使い方

亀の甲より年の功の意味と語源の真相|目上の人にNgな理由と正しい使い方

亀の甲より年の功の意味と語源の真相|目上の人にNgな理由と正しい使い方の全体像を詳しく解説してご紹介します。

実務の現場において、このことわざを巡るトラブルが頻発しています。「さすが部長、亀の甲より年の功ですね!」と最大級の賛辞を贈ったつもりが、言われた本人は苦笑い、周囲は凍りつく――そんな光景が見受けられます。なぜ敬意を込めたはずの言葉が、目上の人に対して失礼に当たるのでしょうか。

言語コミュニケーション論および組織心理学の観点から分析すると、理由は明確に2つの決定的なタブーに抵触しているためです。

第一の理由は、「相手の加齢・老化」に直接言及してしまう点です。「年の功」という表現は、相手が「高齢であること」「年寄りであること」を暗黙の前提として成立します。若々しく第一線で活躍したいと自負するビジネスパーソンにとって、年齢を突きつけられる表現は心理的なプライドを少なからず傷つけます。

第二の理由は、「下の立場の人間が、上の立場の人間の能力を上から目線で評価・品評する構図」を作り出す点です。日本語の敬語体系において、部下が上司に対して「よくできました」「お見事です」といった評価を下す行為そのものが非礼とされます。「亀の甲より年の功」は第三者への客観的な批評やことわざ的断定であるため、直接の相手に向かって放つと「あなたの長年の経験値を私が評価してあげました」という不躾な響きを帯びてしまうのです。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。