SNSや美容系口コミアプリで「笑ったときの顔が劇的に小さくなった」と絶賛される一方で、「数年後に激しく後悔した」という悲痛な叫びが最も多く寄せられるのが、メーラーファットおよびバッカルファットの外科的切除です。ここには、広告主体の情報発信では語られない深刻な解剖学的トレードオフが存在します。
まず、メーラーファット除去の真相について検証します。多くの美容外科医が警鐘を鳴らしているのは、「メーラーファットは中顔面の若々しさを保つための最重要クッションである」という事実です。名古屋Re:Birth Clinicなどの専門医ブログでも詳細に解説されている通り、メーラーファットを過剰に吸引してしまうと、皮膚とその下の筋膜が癒着を起こし、笑ったときに不自然な引きつれ線(段差)が生じる事故が多発しています。さらに重大なのは長期的な変化です。40代、50代と年齢を重ねた際、メーラーファットを失った中顔面は重力に抗えなくなり、皮膚が雪崩のように下垂して、修復不能な深いほうれい線やゴルゴラインを刻むことになります。
一方、バッカルファット施術の評判はどうでしょうか。ネット上では「バッカルファットを取ったら骸骨のようにやつれて老け込んだ」「頬がこけて影ができ、不健康に見えるようになった」というネガティブな口コミが目立ちます。WOM CLINICをはじめとする顔面輪郭形成のエキスパートたちの症例分析によると、バッカルファット除去が適応となるのは以下の極めて限定的なタイプのみです。
・20代前半までの若年層であること
・皮膚の弾力性が極めて高く、たるみが一切生じていないこと
・口の中に頬の内側の肉を頻繁に噛んでしまうほど、深部脂肪が物理的に飛び出していること
これらを満たさないまま、単に「笑ったときの顔を細くしたい」という理由で摘出してしまうと、将来的な皮膚の余り(たるみ)を生み出す原因にしかなりません。外科的な頬の脂肪吸引ダウンタイムの経過についても甘い見積もりは禁物です。術後3日目をピークに顔全体が強い腫れと内出血に覆われ、完全に組織の拘縮(硬さや凹凸)が取れて完成形を迎えるまでには、最低でも3ヶ月から半年の歳月を要します。安易な施術選択は極めてリスクが高いと言わざるを得ません。