言葉の本来の意味において、デジタルクリエイターとは「インターネットやデジタルデバイス上で消費・流通するコンテンツを企画・制作するクリエイター全般」を指す総称だ。具体的には、Webデザイナー、CGアーティスト、動画編集者、イラストレーター、UI/UXデザイナー、さらにはSNS投稿画像やショート動画の制作者まで幅広い職種を包括する。
しかし、Instagram上で目にする「デジタルクリエイター」の多くは、必ずしもプロのデザイナーや技術者を指しているわけではない。その背景には、Instagramプロアカウント切り替えの経緯がある。運営元の米Meta社は、個人アカウントとは別に「プロアカウント」というビジネス支援ツールを用意しており、その中の「クリエイター向け」カテゴリーの一つとして「デジタルクリエイター」が標準提供されている。
このカテゴリー設定には、実務経験の提出やフォロワー数の条件、公的資格の確認などは一切存在しない。設定画面を開き、数回タップするだけでアカウント開設初日のユーザーであっても1円も払わずに「デジタルクリエイター」を名乗ることが可能な仕様になっている。これが、ネット上で「デジタルクリエイターが大量発生している」ように見えるシステムの真相だ。