首長と議会が激突する真の理由|二元代表制の限界と機能不全の真相

首長と議会が激突する真の理由|二元代表制の限界と機能不全の真相

首長と議会が激突する真の理由|二元代表制の限界と機能不全の真相の重要ポイントを解説します。専門的な知識が満載です。

激しい対立が報道される裏で、日本の地方自治においてより根深く蔓延しているのが「オール与党化」という病理です。首長と議会が対立するのではなく、議会の主要会派すべてが首長の提案に無批判に賛成し、シャンシャン議会と化してしまう現象です。

全国の市町村議会を定点調査すると、議案の原案可決率は平時において98%以上に達する自治体が珍しくありません。なぜ対立すべき二元代表制で、このような癒着が生じるのか。首長側は「政策を無風で通したい」と考え、議員側は「首長に恩を売って地元への予算配分や要望を通してもらいたい」という利害が一致してしまうためです。

「議会の本会議を傍聴しても、あらかじめ官僚的な台本が用意された出来レースを見せられているようだ」という市民の落胆の声は、SNSや住民アンケートでも日常的に噴出しています。オール与党体制の下では、税金の無駄遣いや天下り人事への追及が完全にストップし、外見上の平穏と引き換えに、行政の自浄作用が失われていきます。対立の泥沼化も破滅的ですが、なれ合いによる議会の死骸化もまた、二元代表制の深刻な裏の顔です。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。