警察に追われながらも廃ビル屋上の鳥居へ辿り着いた帆高は、天上の世界へダイブし、人柱となって消え去ろうとしていた陽菜の手を強く握りしめます。「天気なんて狂ったままでいい」という帆高の叫びとともに陽菜は地上へ連れ戻され、その結果、東京は3年間にわたって雨が降り続け、下町の大部分が海へと沈むことになりました。
このラストシーンにおける最大の伏線回収は、陽菜が母親の形見として身につけていた水滴型の青いチョーカーの破損です。天気の巫女としての能力を得た瞬間から彼女の首にあったチョーカーが砕け散った描写は、陽菜が人柱の呪縛から解き放たれ、ただの1人の人間に戻ったことを視覚的に証明しています。
3年後に高校を卒業して再上京した帆高は、坂道で祈りを捧げる陽菜と再会します。陽菜が晴れを祈っていたのではなく、「自分たちが選んだ世界で、それでも生きていくこと」への祈りを捧げていたことに気づいた帆高の「僕たちは、大丈夫だ」という確信に満ちたモノローグは、過酷な現実を受け入れ、前を向いて歩み出す人間の力強さを象徴しています。