川口春奈のキャリアを語る上で欠かせないのが、2026年秋に放送されたドラマ『silent』です。Snow Manの目黒蓮が演じる中途失聴者・佐倉想と、8年ぶりに再会した青羽紬(川口春奈)の切なくも温かい関係を描いた本作は、テレビドラマの視聴形態そのものを大きく変革しました。
放送当時、フジテレビ木曜劇場枠の世帯視聴率は一桁台でスタートしたものの、TVerをはじめとする見逃し配信での再生回数が歴代最高記録を毎週のように更新。Twitter(現X)では放送日ごとに日本トレンドおよび世界トレンドで1位を独占しました。
視聴者の心を掴んだのは、セリフに頼らない「視線と表情の微細な揺らぎ」です。当時の特別インタビューで川口春奈本人が「紬の抱える切なさやもどかしさが自分自身とシンクロしすぎて、カメラが止まっても涙が止まらなくなる瞬間があった」と語っていた通り、作られた芝居を超えた生々しい感情の迸りが、国境や世代を超えて支持された要因となりました。