騒動の核心となったのは、写真に写っていた相手男性の素性と、ネット上で囁かれた「性的動画(プライベートクリップ)の存在」でした。
写真の相手は、ベトナムの大手バイオ製薬企業「ナノジェン(Nanogen)」の創業者であり会長を務めていたホー・ニャン(Hồ Nhân)氏でした。ニャン氏は当時50代半ばで既婚の大物実業家。メディアの直撃取材に対し、ニャン氏は「二人は互いに頼り合う精神的な兄妹のような関係(anh em nương tựa)に過ぎない」と釈明しましたが、抱擁や手つなぎ写真の親密さから、世論はこの弁明を激しく嘲笑し、ネットスラングとして大流行する皮肉な結果を招きました。
一方で、最も注目を集めた「性的動画(clip)の流出疑惑」の真相については、客観的な調査によって全く別の構図が浮き彫りとなっています。
現地サイバー犯罪対策機関やITセキュリティ専門家の調査によると、実際にネット上へ流出したのは「静止画(写真)」のみであり、本人の性的な動画(プライベートクリップ)は一切存在していませんでした。しかし、世間の過熱した覗き見心理に目をつけたサイバー犯罪グループやアフィリエイト業者が、「フル動画はこちら」「流出clipを入手」といった偽のキャッチコピーとともにリンクを拡散。ユーザーをマルウェア感染サイトや個人情報搾取ページへと誘導する手口が横行したのが実態です。