この革新的なアプローチを牽引してきた中心人物が、東京大学名誉教授の村井俊治氏だ。測量学の世界的権威として知られる同氏が設立した民間研究機関「地震科学探査研究所(JESEA)」は、長年にわたり地殻変動データの解析に特化した研究を重ねてきた。
権威主義的なアカデミアの壁にぶつかりながらも、村井氏らは「一人でも多くの命を救う」という信念のもと、民間独自の解析アルゴリズムを構築。従来の地震学者が看過しがちだった地表の微細な上下変動にスポットを当て、科学と実用性の架け橋となるべくデータの蓄積を続けている。