物語を力強く牽引する「同期組(かまぼこ隊)」の3人は、認知機能の観点から見事なまでの対比構造を成しています。なかでも議論の中心となるのが竈門炭治郎MBTIタイプの解釈です。
炭治郎は、外向的感情(Fe)を主機能とするENFJ(主人公型)の典型例として国際的にも認知されています。彼の本質は、敵である鬼に対してすら慈悲の涙を流す圧倒的な共感性と、「長男だから我慢できた」という強烈な責任感にあります。自分の感情(Fi)よりも集団の調和や他者の救済(Fe)を無意識に最優先する姿勢は、まさに天性の指導者そのものです。
一方、我妻善逸MBTIタイプは内向的感情(Fi)と外向的感覚(Se)を持つISFP(冒険家型)に分類されます。「死にたくない」「痛いのは嫌だ」と泣き喚く姿は、自身の内面的な感情にどこまでも素直である証拠です。しかし、五感が極限まで研ぎ澄まされた刹那、Se(外向的感覚)が爆発して一撃必殺の「霹靂一閃」を繰り出すダイナミズムは、職人的な感覚派であるISFP特有の集中力といえます。
ここに、外界への直接的な働きかけを至上命題とするESTP(起業家型)の嘴平伊之助が加わります。伊之助は猪突猛進の言葉通り、今この瞬間の刺激と力比べを純粋に楽しむタイプです。共感の炭治郎、情緒の善逸、行動の伊之助という3者の噛み合いは、心理学的にも退屈が生じ得ない黄金のトリオ構造を形成しています。