下積み時代を経て六本木のバーなどで活動していた彼女を一躍全国区のスターに押し上げたのが、2007年末から2008年にかけてのエアあやや ブレイク当時の爆発的なムーブメントでした。松浦亜弥さんの音源に合わせて完璧な口パクと激しいダンスを繰り広げ、曲の合間に「男の声」で太く叫ぶギャップ芸は、バラエティ界に強烈なインパクトを与えました。
単なるコミカルな物真似にとどまらず、ダンススキルの高さと圧倒的な愛嬌が評価され、バラエティ番組に引っ張りだことなります。しかし、彼女の快進撃はこれだけに終わりませんでした。
2009年、タイのパタヤで開催された世界最大規模のトランスジェンダービューティーコンテスト「ミスインターナショナルクイーン2009」に日本代表として出場。当時37歳という大会規定ギリギリの年齢でありながら、徹底したボディメイクとウォーキングの猛特訓を経てステージに立ちました。審査員を魅了したのは、伝統的な日本舞踊と現代のダンスを融合させた圧巻のパフォーマンスと、世界基準のプロポーションです。
結果は見事に日本人初のグランプリ(世界一)を獲得。優勝の瞬間に流した涙と「世界中の悩んでいるトランスジェンダーの人たちに夢と希望を与えたい」というスピーチは、国内外の主要メディアで大々的に報じられ、エンターテインメントの枠を超えた社会的な快挙として記録されました。