故・さいとう・たかを氏が築き上げた『ゴルゴ13』の世界観において、キャラクターデザインのコントラストは極めて重要な要素であった。仕立ての良い漆黒のスーツと、その内側に隠された無地の白ブリーフ。この極端な視覚的対比こそが、読者に強烈な印象を植え付ける仕掛けとなっていた。
分業制を導入してクオリティを維持し続ける「さいとう・プロダクション」の制作スタイルと、小学館の『ビッグコミック』誌面で培われた緻密な物語展開。そしてリイド社が守り続けるコミックスの重厚感。これらが一体となることで、白ブリーフという一見シンプルな衣装すらも、ハードボイルドな世界を構成する不可欠なパーツとして昇華されているのだ。