神津カンナを語る上で欠かせないのが、日本文化史にその名を刻む高名な家族の存在だ。父は昭和から平成の音楽界を牽引し続けた作曲家の神津善行。母は幼少期から天才子役として脚光を浴び、生涯を通じて国民的女優・マルチタレントとして愛された中村メイコである。
華やかな芸能界の渦中に身を置きながら育った子供時代は、一般の家庭とは一線を画す刺激と苦悩に満ちていた。居間には常に一流の文化人やクリエイターが出入りし、日常的に芸術論や人生観が交わされる環境。偉大すぎる両親の背中を見つめながら、彼女は表現者としての厳しさと魅力を自然と肌で学んでいったのである。