エジプト・カイロの市街地を舞台に繰り広げられたDIOと承太郎の最終決戦。吸血鬼の肉体と時間を止めるスタンド「ザ・ワールド(世界)」の真価を発揮したDIOは、ジョセフ・ジョースターの血を吸って覚醒し、時を止める長さを徐々に延長させていきました。
承太郎のスタープラチナもまた「止まった時の中でわずかに動く能力」を発現させていたため、DIOにとって生半可な近接肉弾戦はカウンターパンチを食らう命取りになりかねない状況でした。そこでDIOが選択したのが、「止まった時間の中でカイロの工事現場からロードローラーを調達し、頭上から叩きつける」という前代未聞の奇策です。
DIOがロードローラーを選んだ戦術的理由は極めて論理的です。一般的な乗用車やトラックでは、スタープラチナの圧倒的な破壊力によって一瞬で粉砕されてしまいます。しかし、推定重量十数トンに及ぶ鉄の塊であるロードローラーであれば、容易に破壊できず、平面で圧殺することで承太郎の拳の威力を分散・無力化できます。ザ・ワールドの時止め秒数が「7秒経過」から「9秒」へと至る極限のカウントダウンの中、DIOは脱出不可能な物理的質量をもって承太郎を完全に圧殺しようと試みたのです。