ネット上の妊活フォーラムでは、当事者の不安を煽るような極端な言説や、誤った医療解釈が散見されます。ここで2つの重大な誤解を是正しておかなければなりません。
誤解1:「流産後すぐ妊娠すると、奇形児や染色体異常になりやすい」は完全な誤り
「子宮が回復していないうちに受胎すると胎児に異常が出る」という言説がネット上で囁かれることがありますが、これは生物学的に明確な誤りです。初期流産(妊娠12週未満)の8割以上は、受精の瞬間に生じた受精卵の染色体異常が原因であり、母体の子宮環境や待機期間の長短によって染色体異常の発生率が変わることはありません。胎児の先天異常リスクが流産直後の受胎によって高まるという医学的エビデンスは存在しません。
誤解2:「一度流産した人は、次も必ず流産する」という認知の歪み
全妊娠における自然流産の頻度は一般に約15%とされています。1回流産を経験した女性が次回無事に出産できる確率は約80〜85%であり、これは流産歴のない初妊婦の成功率と統計的にほとんど差がありません。しかし、インターネット上の悲痛な書き込みを集中的に読み漁ることで、「次もダメなのではないか」という確証バイアスに囚われ、必要以上の恐怖を増幅させてしまうケースが極めて多く見られます。