雑食性であるオカヤドカリは、自然界では果実や植物の葉、魚の死骸などを幅広く食べています。飼育下でも、市販のヤドカリ専用フードを中心に、リンゴ、サツマイモ、ニンジン、ポップコーン(無塩)、乾燥エビなどをバランスよく与えるのが理想です。
しかし、「急に餌を食べなくなった」と悩む飼育者も少なくありません。餌を食べない主な原因には、以下の要因が考えられます。
- 夜行性による観察のズレ:ヤドカリは主に夜間に活動して少しずつ食べるため、食べている痕跡が見えにくい。
- ケージ内の温度低下:室温が20℃を下回ると代謝が落ち、摂食行動を停止する。
- 脱皮の直前・直後:脱皮準備期や脱皮直後は固形物を口にしなくなる。
- 光や振動による過度なストレス:頻繁に触られたり、明るい場所に置かれていると警戒して動かなくなる。
また、成長に伴う「貝殻の引っ越し(宿替え)」もヤドカリの健康バロメーターです。サイズの合わない貝殻を無理に使い続けると、腹部が圧迫されて体力を消耗します。飼育ケース内には、現在の貝殻と同じサイズ、やや大きめのサイズ、開口部の形状(丸型・D型)が異なる天然貝殻を常に3〜5個以上配置しておくことが推奨されます。
なお、観光地などで見かける化学塗料でペイントされた貝殻は、ヤドカリが齧って塗料を誤飲する中毒リスクがあるため避け、煮沸消毒された無塗装の天然貝殻を選んでください。