鬼道有人のビジュアルを象徴するアイテムといえば、目を覆う特殊なゴーグルです。彼がなぜ常時ゴーグルを着用しているのか、その理由は幼少期の過酷な生い立ちと影山零治による英才教育に深く根ざしています。
鬼道と妹の音無春奈は、幼い頃に飛行機事故で両親を亡くしました。身寄りをなくした2人は別々の養子先に引き取られることになり、春奈は音無家へ、鬼道は巨大財閥である鬼道コンツェルンの養子となります。義父から課された条件は「フットボールフロンティアで全国優勝を果たし、3年連続で日本一を維持すること」。それを達成できれば春奈を引き取って再び兄妹一緒に暮らせるという過酷な契約でした。
その才能を見込んだ影山零治から与えられたのが、視界を極限まで広げてボールの軌道や敵味方の動きを瞬時に立体把握するための特製ゴーグルでした。鬼道は妹を取り戻したい一心で影山の課す過酷なトレーニングに耐え抜き、ゴーグル越しにピッチ全体を鳥瞰する天才ゲームメーカーとしての超人的な視野を手に入れたのです。
春奈が雷門中のマネージャーとなり、グラウンド越しに再会を果たしてからも、鬼道はあえて過度な接触を避け、遠くから見守る態度を貫きました。それは自分の勝手な都合で春奈の穏やかな生活を壊したくないという、不器用ながらも深い兄心ゆえの選択でした。兄妹の絆は物語の随所で描かれ、鬼道の行動原理の根幹であり続けています。