彼女の歩みを振り返る上で欠かせないのが、トリノオリンピック出場をめぐるドラマと、それを支えたトヨタ自動車をはじめとするスポンサー企業の存在です。4回転ジャンプを武器に世界を揺るがした若き才能は、日本スケート連盟の期待を背負い、日本中からの熱狂的な視線と巨大なプレッシャーに晒され続けていました。
頂点に君臨するアスリートとしての過酷な現役生活と、一人の女性としての個人的な葛藤。所属企業や競技団体との調整、そして現役引退と出産という人生の大きなターニングポイントにおいて、彼女は常に己の意志を貫いてきました。氷上で見せた力強い滑りは、子育てという未知のリンクにおいてもその生き様として如実に現れています。