一門の精神的支柱であり続けるのが、歴史ある出羽海部屋だ。伝統の稽古場を守り抜き、基礎を徹底的に叩き込む指導理念は今も色あせていない。土俵の砂を噛むような地道な四股やすり足が、力士たちの強靭な足腰を作り上げる。
一方で、もう一つの巨頭として一門を力強く牽引してきたのが春日野部屋である。剛腕で知られた元栃錦の系譜を汲み、粘り強い押し相撲と徹底した礼儀作法を重んじる同部屋は、数多くの関取を上位陣へと押し上げてきた。この二つの部屋が互いに切磋琢磨し、合同稽古などで刺激を与え合う構図こそが、一門の強さを支える源泉にほかならない。