広大なスタジアムのステージに立とうとも、彼の態度は1ミリもブレない。「大勢」ではなく「一人」。SUPER BEAVERのライブにおいて最も印象的なのは、群衆に向けた客あしらいの煽りではなく、目の前の一人と視線を合わせるようなMCのトーンだ。
「1対多」のコンサートを「1対1」の対話に引き戻す力。そこには、大歓声の中で置き去りにされがちな一個人の孤独を救い上げる力学が働いている。言葉をただメロディに乗せるのではなく、吐露するように語りかけるその姿勢は、熱狂の中にどこか深い安らぎをもたらす。会場の規模が大きくなればなるほど、その言葉の密度は増していくのだ。