空戦アクションの主役となるのが、ポルコの愛機「サボイアS.21 試作戦闘飛行艇」です。真紅の美しい機体フォルムと、ミラノのピッコロ社で女性職人たちの手によってオーバーホールされ、新エンジン「フィアット・フォルゴーレ」を搭載して蘇るシークエンスは、航空機マニアである宮崎駿監督のこだわりが極限まで注ぎ込まれています。
一方、ポルコのライバルとして立ちはだかるアメリカ人パイロット、ドナルド・カーチスにも興味深い背景が存在します。彼の名前と愛機「カーチスR3C-0」は、実在したアメリカの航空先駆者グレン・カーチスに由来しています。
また、大統領になるという野心を抱き、女性に惚れっぽく陽気な性格設定は、映画俳優からアメリカ合衆国大統領へと上り詰めたロナルド・レーガンがモデルの一端になっていると語られています。リアルな歴史的オマージュが、劇中のコミカルなライバル関係に奥行きを与えています。