本コンクールの審査員長を務める金属工芸家・元文化庁長官の宮田亮平氏をはじめとする審査陣は、作品から立ち上る「作者の情熱」を極めて重視している。宮田氏の選評でも度々語られるように、美しく描くこと以上に「自分が何を一番伝えたいのか」という主張が明確である作品こそが、賞を引き寄せる。
上位入賞者が実践している具体的な表現のアプローチとしては、主役となるトンボや自然の要素を大胆に手前に配置し、遠近感を強調する構図作りが挙げられる。また、生き物の動きの一瞬を切り取る観察力が、作品に動的な魅力を与える。上手に描こうと縮こまるのではなく、感じた驚きや感動をそのまま色と形に変換する自由さこそが、「児童画」の域を超えた深い表現へとつながっていくのだ。