全国に150店舗以上を展開する人気チェーンでありながら、なぜ政令指定都市である五右衛門パスタ 新潟市への出店が実現していないのでしょうか。外食産業のサプライチェーンとエリアマーケティングの視点から分析すると、主に2つの構造的要因が浮かび上がります。
第1の要因は、日本レストランシステムが採用する「ドミナント戦略(高密度集中出店)」です。同社は自社セントラルキッチンからの食材配送網や店舗マネジメント効率を最大化するため、首都圏、関西圏、中京圏などのメガマーケットおよび主要幹線道路沿いに集中出店する傾向があります。北陸・信越エリアにおいては、長野や富山などの特定拠点に絞り込んだ展開を続けており、日本海側の物流ルート構築において新潟が優先順位の調整段階にあるとみられます。
第2の要因は、新潟独自のローカルフードカルチャーの強さです。新潟県は全国でも有数の米どころであり、ラーメン激戦区としても知られています。加えて、古くから親しまれるご当地グルメ「イタリアン」や個人経営のハイレベルなトラットリアが多数根付いており、全国規模のパスタチェーンにとっては参入障壁が比較的高い市場環境であることも影響しています。