6つ子だけでなく、脇を固める赤塚ワールドの住人たちも大胆なアップデートが施されました。
「主役」から「バランサー」へ:イヤミとチビ太のポジション変化
昭和・平成の『おそ松くん』をリアルタイムで観ていた世代にとって、「おそ松の主役は実質イヤミとチビ太」という認識は常識でした。「シェー!」のギャグで社会現象を起こしたイヤミ(おそ松さんCV:鈴村健一)と、おでんを愛するチビ太(おそ松さんCV:國立幸)は、かつて6つ子を完全に喰う存在でした。
しかし『おそ松さん』では、主役の座が6つ子へと完全にシフト。イヤミは「昭和を引きずる胡散臭い出っ歯の男」として客観視され、チビ太は「暴走する6つ子のツケを回収し、愚痴を聞く深夜屋台の良心的な店主」として、物語を引き締める貴重な大人ポジションへと成熟しました。
清純派マスコットから肉食系毒舌女子へ:トト子の激変
ヒロインである弱井トト子(CV:遠藤綾)の変化も象徴的です。原作では誰もが憧れる可憐な町のマドンナでしたが、『おそ松さん』では「実家の魚屋を宣伝するために魚類アイドルを目指す、承認欲求と暴力性に満ちた現実主義者」へと変貌を遂げました。6つ子からの好意を巧みに利用しながら、都合が悪くなると容赦のない鉄拳制裁を下す姿は、現代的なリアリティと爆笑を生み出しています。