国宝の城全5城の決定的な選定理由と6番目候補の真相【2026最新】

国宝の城全5城の決定的な選定理由と6番目候補の真相【2026最新】

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長年「日本最古の現存天守」として語り継がれてきた福井県の丸岡城は、地元を中心に長らく国宝指定を目指す運動が続けられてきました。しかし、福井県坂井市教育委員会が2019年に発表した学術調査結果は、城郭界に大きな衝撃を与えました。

天守の柱などから採取された木材の放射性炭素年代測定および年輪年代測定を実施した結果、天守に使用された木材の伐採年代が1620年代後半(寛永年間)であることが判明したのです。これにより、従来の「天正4年(1576年)柴田勝豊築城」という最古説は否定され、江戸時代に入ってからの建築であることが科学的に裏付けられました。

ただし、この調査結果によって丸岡城の価値が失われたわけではありません。寛永期でありながら初期の古式な望楼型天守の様式をあえて忠実に採用した建築的意図や、寒冷地特有の笏谷石(しゃくだにいし)を用いた石瓦屋根の特異性など、新たな学術的評価軸が形成されています。

こうした中、研究者や城郭愛好家の間では「次の6番目の国宝城郭候補はどこか」という議論が活発に行われています。有力候補として挙げられる主な城郭は以下の通りです。

  • 高知城(高知県):天守だけでなく、本丸御殿、追手門、詰門、廊下門など本丸の建造物群がほぼ完全な形で現存する国内唯一の城郭。本丸御殿と天守がセットで残る価値は極めて高く、国宝指定の最有力候補と目されています。
  • 丸岡城(福井県):年代調査で新事実が判明したものの、全国唯一の現存石瓦屋根や、初期天守の建築様式を色濃く残す構造的特異性から再評価が進んでいます。
  • 備中松山城(岡山県):標高430メートルの山頂に立つ「現存唯一の山城天守」。岩盤の上に築かれた二重二階の天守と二重櫓・土塀の構造は山城建築の最高峰です。

文化庁による国宝指定には、建物の意匠や構造の優秀性だけでなく、「築城年代や改修経緯を客観的に証明する古文書・図面・棟札などの裏付け資料」の存在が不可欠です。高知城や丸岡城をはじめとする各候補地では、現在も史料の発掘と構造調査が精力的に進められています。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。