日本国内で数十件に及ぶ住宅侵入強盗や、被害総額60億円以上とされる特殊詐欺に関与したとされる「ルフィグループ」。その中核として逮捕・起訴された4人の男たちの本名と役割分担は、警視庁および各県警の合同捜査本部によって特定されました。
グループの頂点に君臨していたとされるのが渡邉優樹(わたなべ ゆうき)被告です。そして、強盗事件で「ルフィ」や「コジマ」などのアカウント名を使い分け、現場へリアルタイムに暴行指示を送っていたとされるのが今村磨人(いまむら きよと)被告、さらに詐欺拠点の統括や資金管理を担っていた藤田聖也(ふじた としや)被告、小島智信(こじま とものぶ)被告の4名が主犯格として位置づけられています。
今村磨人被告の経歴を辿ると、渡邉被告と同じく北海道札幌市の歓楽街・ススキノ周辺の飲食店やイベント関連の界隈に出入りしていた過去が浮かび上がります。もともと国内で特殊詐欺グループの下部組織に関わっていた彼らは、日本の警察当局による摘発の手を逃れるため、2010年代後半に相次いでフィリピンへ拠点を移しました。
現地マニラでは、廃ホテルや高級コンドミニアムを丸ごと借り上げて大規模な「詐欺コールセンター」を開設。警察官や金融庁職員になりすます伝統的な特殊詐欺で巨額の不正資金を吸い上げていました。しかし、フィリピン当局による摘発を受け、後述するビクタン収容所に収容されたことを機に、彼らの犯罪手口はより短絡的かつ凶暴な「広域強盗」へと変貌を遂げていくことになります。