名作『アラバマ物語』の結末と名言を解剖!不朽の真相

名作『アラバマ物語』の結末と名言を解剖!不朽の真相

名作『アラバマ物語』の結末と名言を解剖!不朽の真相の重要ポイントを解説します。専門的な知識が詰まっています。

裁判後、絶望に打ちひしがれたトム・ロビンソンは護送中に脱走を試み、看守に射殺されるという痛ましい最期を遂げます。真実を暴かれ町中の笑い者となったボブ・ユーウェルは、アティカスへの恨みを募らせ、ハロウィンの夜に仮装行列から帰宅途中だったスカウトとジェムを暗闇で襲撃します。

絶体絶命の危機に現れ、子どもたちを救ったのは、町中から恐れられていた「引きこもりの怪物」ことブー・ラドリーでした。もみ合いの末にボブ・ユーウェルは自らのナイフで刺さって絶命し、ジェムは骨折の重傷を負うものの、ブーによって無事自宅へと運び込まれます。

事件現場に駆けつけた保安官のヘック・テイトは、ボブの死を「自分でナイフの上に倒れ込んだ事故死」として処理することを決断します。極度の対人恐怖と純粋な心を持つブーを公の法廷に引きずり出し、英雄として好奇の目に晒すことは、人畜無害な小鳥を撃ち落とすことと同じ罪悪であると判断したためです。スカウトは父の教えを思い出し、「ブーを表舞台に出すのは、マネシツグミを撃つようなものね」と保安官の判断に深く同意します。他者に害を与えず美しい歌声を響かせるだけの存在=「マネシツグミ(Mockingbird)」の暗喩が、トムとブーという2人の無垢な弱者に重なり合う圧巻の結末を迎えます。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。