Q1:挟まれてからどれくらいの時間が経過するとクラッシュシンドロームの危険が生じますか?
A1:一般的には2時間以上の持続的な圧迫が危険ラインとされています。ただし、血流の遮断度合いや圧迫された部位の大きさによっては、1時間程度の挟まれでも発症することがあります。大腿部や臀部など筋肉量の多い部位が強い力で挟まれている場合は、2時間を待たずに速やかな医療介入が必要です。
Q2:救助現場で良かれと思ってポカリスエットなどのスポーツ飲料を飲ませても良いですか?
A2:絶対に避けてください。市販のスポーツ飲料の多くにはカリウムが含まれています。クラッシュシンドロームの最大の脅威は血中カリウムの上昇による心停止であるため、カリウム入りの飲料を飲ませることは毒を投与するのと同等のリスクを伴います。水分を与える場合は、純粋な水か、微量の食塩または重曹を溶かした水に限定してください。
Q3:救助後に本人が「痛みもないし、どこも折れていないから大丈夫」と歩こうとしたら安心ですか?
A3:決して安心できません。圧迫されていた神経が一時的に麻痺しているため、重症であっても痛みを感じないケースが多々あります。また、歩行によって筋肉を動かすと、溜まっていたカリウムやミオグロビンが急速に全身へと循環して突然倒れる危険があります。救出直後は歩かせず、横たえた安静状態を維持したまま、必ず救急車等で精密検査が可能な医療機関へ搬送してください。