猫と暮らすうえで、絶対に自宅へ持ち込んではならない植物の筆頭がユリ科です。ユリ科植物の猫への毒性は極めて強烈で、テッポウユリ、カサブランカ、オトメユリをはじめとするすべてのユリ属が該当します。葉や花びらを一口かじっただけで不可逆的な急性腎不全を発症し、治療が遅れれば24〜72時間以内に死に至る危険性があります。
恐ろしいのは、花そのものを食べなくても、空気中に舞った微量の花粉を毛づくろいで舐めたり、切り花を挿していた花瓶の水を一口飲んだりしただけでも致死量に達する点です。猫を飼っている住居には「一輪たりともユリを置かない」ことが鉄則です。
また、母の日の定番であるカーネーションの中毒症状にも注意が必要です。ユリほどの猛毒ではないものの、茎や葉に含まれる成分が接触性皮膚炎を引き起こしたり、誤食によって嘔吐や下痢、軽度から中度の消化不良を招いたりします。
このほか、春の訪れを告げるチューリップやヒヤシンス(球根類に強い毒性)、スズラン(強心配糖体による不整脈や心停止リスク)、アジサイ(青酸配糖体による過呼吸や麻痺)、冬のポインセチアやシクラメンも猫にとって危険な植物ワーストの上位に入ります。「人気の花だから大丈夫」という思い込みは捨て、事前に毒性の有無を徹底確認してください。