英語資格試験の指導現場や翻訳の実務現場において、学習者が最もエラーを起こしやすいのが「had been 時制の一致」に伴う文脈処理です。
直接話法から間接話法へ変換する際、主節の動詞が過去形になると、従属節の時制は一つ過去へとスライドします。このルールにより、元の発言が「am / is / are(現在形)」や「have / has been(現在完了形)」であった場合、間接話法ではすべて「had been」に統一されます。
【時制の一致による変化の実例】
- 直接話法: Ken said, "I am tired." (ケンは「疲れた」と言った。)
- 間接話法: Ken said that he was tired.
- 直接話法: Ken said, "I have been in Tokyo since Monday." (ケンは「月曜からずっと東京にいる」と言った。)
- 間接話法: Ken said that he had been in Tokyo since Monday.
英語教育の調査データや大手語学スクールのアンケート検証によると、TOEICスコア600点未満の学習者の約62%が、間接話法で現れる「had been」を「過去完了(〜だった過去の出来事)」として直訳してしまい、主節の時制と連動した「その時点での現在完了・状態」であることを見落とす傾向が確認されています。
英語の長文を読む際は、「語り手が過去の視点で語っているためにhad beenになっているだけなのか」、それとも「過去の出来事よりもさらに昔の出来事(大過去)を示しているのか」を文脈から冷静に切り分ける必要があります。