公用車を私的に無断使用していた場合や、業務時間外のプライベートな用事で運転して事故を起こした場合はどうなるでしょうか。この場合、国家賠償法が適用される「職務を行うについて」という要件(職務関連性)が厳しく問われます。
完全に職務と無関係な私用運転であった場合、国賠法の保護から外れ、運転手個人が民法709条に基づく個人的な不法行為責任を直接負うことになります。同時に、鍵の管理や車両管理に不備があったと認められれば、自動車損害賠償保障法(自賠法)第3条の「運行供用者責任」に基づき、自治体側も並行して損害賠償責任を問われる二重構造が生じます。
また、飲酒運転による公用車事故などの極めて悪質なケースでは、民事上の賠償責任に加えて自動車運転処罰法(危険運転致死傷罪や過失運転致死傷罪)による刑事責任が科され、即座に懲戒免職となるだけでなく、退職金の不支給決定や実名報道による社会的制裁を受けることになります。