『花』の制作当時、ORANGE RANGEのメンバーは全員が20歳前後という若さでした。リーダーでありギタリストのNAOTOが中心となってトラックメイキングが進められましたが、バンドとしての引き出しを大きく広げる試行錯誤の連続だったと伝えられています。
楽曲の核となったのは、イントロから響く優美なピアノの旋律と、大地に根を張るようなヒップホップ仕立てのミドルテンポなビートでした。ロックやスカをベースにしていた彼らが、ストリングスとピアノを前面に押し出した王道バラードを構築したことは、アレンジャーとしてのNAOTOの非凡な才能を証明する出来事でした。
さらに、HIROKI、YAMATO、RYOという個性の異なる3MCの歌い分けも計算し尽くされています。優しく語りかけるAメロから、感情が徐々に高まっていくBメロ、そして3人の声が重なり合い圧倒的なスケール感を生むサビの構成は、ヒップホップ的手法とJ-POPの美学が高次元で融合した結果生まれたものでした。