大野智が抱えていた葛藤の深さは、2020年12月31日に開催された生配信ラストライブ『This is 嵐 LIVE 2020.12.31』での最後の挨拶に凝縮されていました。
大野は涙を浮かべながら、ファンに向けて「明日から自分のことを考えて、自分の時間を大切に生きてみようと思います。またいつか、人のためになれるように」と語りかけました。幼少期からジャニーズ事務所(当時)で育ち、常にファンの期待と責任を背負い続けた彼にとって、「誰かのため」ではなく「自分のため」に時間を使うことは、人間としての生命線を取り戻す行為そのものでした。
この告白に対し、メンバー4人もそれぞれの思いをラストライブのステージ上で吐露しています。
櫻井翔は「嵐という夢のような時間をありがとう」と感謝を述べ、相葉雅紀は「嵐のことが大好きで、嵐でいられたことが人生の誇り」と声を詰まらせました。二宮和也は「また5人で集まったときには、愚痴でも言い合いながら笑っていたい」と未来へ布石を打ち、演出を一手に担ってきた松本潤は「いつかこの日を振り返ったときに、これでよかったと思える未来を僕ら自身が作らなければならない」と覚悟を語りました。
誰一人として大野を責めることなく、その重荷を5等分して引き受ける姿勢は、彼らの関係性が単なるビジネスパートナーを超えた、強い精神的結合で結ばれていることを証明していました。