皿うどんのルーツを語る上で、明治時代に創業した中華料理の老舗「四海樓」の存在は欠かせない。創業者の陳平順が、出前でも汁がこぼれず、栄養満点で持ち運びやすい料理として考案したのが始まりだ。ちゃんぽんと同じ具材とスープをベースにしながらも、スープを限界まで煮詰めて麺に吸わせる、あるいは揚げた麺に餡をかけるという発想の転換が、全く新しい名物料理を生み出した。
ちゃんぽんとの決定的な違いは、その「汁気の切り方」と「麺のドラマ」にある。ちゃんぽんが豊かなスープを味わう太麺の鍋仕立てであるのに対し、皿うどんは旨味を極限まで凝縮させて麺と一体化させる技法。スープを吸わせた極上の旨味が、舌の上でダイレクトに爆発するのだ。