現在、この脳のブレーキを人工的に制御しようとする試みが水面下で進んでいる。特に経頭蓋磁気刺激(TMS)やナノマシンを用いた神経変調技術の進化により、意図的に限界出力を引き出す研究が現実味を帯びてきた。レスキュー隊員や災害救助ロボットのオペレーターへの適用が検討される一方で、懸念の声も大きい。
「兵士の戦闘能力向上に悪用されるのではないか」という軍事利用への懸念は根強い。また、ドーピングの概念を根本から覆す「ニューロ・エンハンスメント(神経拡張)」の規制について、国際オリンピック委員会(IOC)も2026年に入り、新たな作業部会を立ち上げた。