得月院が生きた時代の女性の経歴は、合戦の勝敗や主家の盛衰に大きく左右されました。彼女もまた、若年期から乱世の荒波に翻弄されながら、激動の日々を過ごしたと伝えられています。
特に注目されるのは、有力武将の側室あるいは正室としての立場です。本能寺の変や関ヶ原の戦いといった天下分け目の決戦を経て、主家の命運が劇的に変化する中、得月院は一族の結束を支え、後見役や精神的支柱として重要な務めを果たしました。平穏とは程遠い時代にあって、気品と決断力を兼ね備えた女性として家中から深く敬愛されていた経緯が、残された逸話の端々から伝わってきます。