SNSや口コミサイトで「ブックオフのフィギュア買取は評判がひどい」と叩かれがちな背景には、ユーザー側の期待値と企業側のビジネスモデルとの間に生じる構造的な乖離が存在します。査定現場の実態を掘り下げると、3つの構造要因が見えてきます。
第一に、オペレーションの平準化(マニュアル査定)です。ブックオフの店舗スタッフは専門の鑑定士ではなく、バーコードや社内端末の基本データベースを参照して査定を行うアルバイトスタッフが中心です。造形の精巧さや限定流通特典、海外需要の急上昇といった細かなプレミアム要素はデータ化されにくく、一律の減額ルールが適用されます。
第二に、リアル店舗運営に伴う高いコスト構造です。全国に広大な売り場を構えるブックオフは、家賃、人件費、光熱費といった固定費を店舗売上から回収しなければなりません。ネット通販を中心とする宅配買取専門店と比べると、どうしても仕入れ値(買取価格)を低く設定せざるを得ない経済的制約を抱えています。
第三に、「捨てるよりはマシ」というユーザー心理への依存です。引越しの荷物整理や大掃除の際、「重い段ボールをそのまま引き取ってくれるなら1円でも構わない」と考える層が一定数存在するため、高額査定を出さずとも在庫が集まる仕入れルートが既に確立されているのです。