4次方程式 $ax^4 + bx^3 + cx^2 + dx + e = 0$ ($a \neq 0$)の根を代数的に求める万能の手法、それがイタリアの数学者ルドヴィコ・フェラーリによって見出された「フェラーリの公式」です。2次方程式であれば $\pm\sqrt{\quad}$ の平方根1つで完結し、3次方程式のカルダノの公式では立方根(3乗根)が登場しますが、4次方程式の解の公式はそれらを何層にも重ね合わせた巨大な数式となります。
A4用紙をまるまる1枚埋め尽くすほどの記号の羅列になるため、現代の大学数学や工学の現場でも、公式に係数をそのまま代入して計算を行うケースはまずありません。フェラーリの公式の真の価値は、公式そのものの形ではなく「4次方程式をいかにして既知の低次方程式に落とし込むか」というエレガントな導出アイデアにあります。