ネットのQ&Aサイトなどで頻繁に見られる最大の誤解が、「みずがめ座のある南の方角をじっと見つめなければならない」という思い込みです。これは流星観測における典型的な失敗パターンと言えます。
流星は放射点(みずがめ座δ星付近)から四方八方へ放射状に飛び出してくるように見えます。しかし、放射点のすぐ近くに出現する流星は経路が短く、むしろ放射点から40度から90度ほど離れた方角のほうが、長く尾を引く見応えのある流星を捉えやすくなります。
推奨される観測方角は、「南」に限定するのではなく、明るい月明かりや街灯の光を背にした開けた夜空全体です。東や北、あるいは頭上の天頂付近をリラックスした体勢で見渡すのが最も合理的です。望遠鏡や双眼鏡を使用すると視野が極端に狭くなるため、流星観測は完全な肉眼観測が基本となります。暗闇に目を慣らすため、最低でも屋外で15分間はスマートフォンの画面を見ずに過ごすことが、見落としを防ぐ決定的なテクニックです。