時を経て2026年。かつてのコンクリートで覆われた無機質な河川空間は、劇的な変化を遂げている。近年の「ネイチャー・ベースド・ソリューション(自然に根ざした社会課題の解決)」の世界的トレンドを受け、河川整備のあり方そのものが根底から見直されたためだ。
川底には鮎やタナゴが戻り、水清く澄む。川沿いの遊歩道には木漏れ日が心地よく降り注ぎ、散策を楽しむ人々の笑顔が溢れる。かつて打ち捨てられそうになっていた石仏たちは、単なる歴史の遺物ではなく、人と自然が共生してきた歴史を示す「生きている文化財」として再評価されている。文化財保護の枠組みを超え、日常の散策路や子供たちの環境学習の場として日常に溶け込んでいる点が極めて現代的だ。