熱気は瞬く間に全国へ波及した。自由国民社(ユーキャン新語・流行語大賞)で年間大賞に輝いた事実は、その波及力の凄まじさを如実に物語っている。老若男女が日常のリアクションとして真似をし、バラエティ番組や学校の教室、オフィスの雑談に至るまで「じぇ」が飛び交った。
当時のテレビ放送業界にとっても、これは大きな転換点となった。それまでのテレビドラマでは、視聴者の分かりやすさを優先するあまり、方言が過度に標準化される傾向が強かった。しかし、どれほどマイナーな地域言語であっても、物語の熱量と確かな演出があれば全国民を巻き込むコンテンツになり得ると証明されたのだ。
地方の言語資源をエンターテインメントの武器へと転換する手法は、その後のドラマ制作におけるスタンダードの一つとなった。