インターネットの検索コミュニティや質問掲示板において、木南晴夏に関して定期的に浮上するのが「幼少期から子役として活動していたのではないか」という言説である。しかし、公的プロフィールや当時の契約記録を精査すると、プロのタレントとして正式に芸能活動を開始したのは16歳のオーディション合格後であり、子役出身という認識は事実と異なる。
なぜこのような誤認が定着したのか。背景には2つの明確な理由が存在する。
第1に、幼少期の育成環境である。宝塚歌劇団の大ファンであった母親の影響を受け、姉である木南清香(現・ミュージカル女優)とともに、宝塚歌劇団付属の児童向けレッスン施設「宝塚コドモアテネ」へ通い、歌やダンス、日舞などの基礎教育を受けていた過去がある。この本格的な英才教育の事実が後年テレビ番組で語られたことで、「子どもの頃から芸能界の最前線にいた」と混同された可能性が高い。
第2に、デビュー後の「見えない下積み」の長さである。16歳で脚光を浴びたものの、20代前半までは仕事に恵まれず、生活のためにアルバイトを掛け持ちしながら数百回に及ぶオーディションを受け続けた。バラエティ番組では体を張った過酷なリアクションを求められ、悔し涙を流したエピソードも本人の口から明かされている。若手時代に培われた卓越した現場対応力や醸し出されるベテラン然とした風格が、「子役から長く芸能界にいる人物」特有の佇まいとして視聴者に映った側面も見逃せない。