ホツマツタエ(秀真伝)とは、日本の古代史においていわゆる「古史古伝」に分類される文献群の一つです。『ミカサフミ』『フトマニ』と並び、研究者の間では「ヲシテ文献」と総称されています。その最大の特徴は、漢字が伝来する以前に日本で使われていたとされる「神代文字」の一種、「ヲシテ文字」で全編が記録されている点にあります。
ホツマツタエの内容要約を確認すると、全体は「天の巻」「地の巻」「人の巻」の3部構成・全40アヤ(章)から成り立ち、合計で約1万行・12万文字以上に及ぶ長大な五七調の韻文で書かれています。物語は天地開闢から神代の系譜、そして第12代景行天皇の時代までを連続した叙事詩として描き出しています。
記紀神話との最大の相違点として挙げられるのが、皇祖神である天照大神の描写です。記紀では太陽を司る女神として描かれるのに対し、ホツマツタエでは「アマテルカミ(天照神)」という実在の男性君主として登場します。アマテルカミには瀬織津姫(セオリツヒメ)をはじめとする12人の妃がおり、道徳や法、農耕技術によって国を治めた人間味あふれる指導者として描かれています。