経済産業省の資源エネルギー庁石油価格動向調査を振り返ると、2016年における国内ガソリン相場の特異性が際立ちます。同年2月29日時点の全国平均店頭現金小売価格は112.5円/Lを記録。これは2009年春以来、約7年ぶりとなる歴史的な安値水準でした。
当時、愛知県や群馬県、千葉県、埼玉県などのバイパス沿いにある激戦区では、会員割引やプリペイドカード特典を組み合わせることで「レギュラー1Lあたり99円〜103円」で給油できる給油所が続出しました。当時のSNSやドライバーコミュニティでは、「5,000円札1枚でファミリーカーの大型タンクが満タンになり、千円札のお釣りが返ってきた」「燃費を気にせず遠出できる黄金期」といった歓喜の声が溢れかえっていました。
ガソリンだけでなく、同年の2016年軽油灯油平均相場も同様に底値を叩き出しました。軽油の全国平均は一時90円/L台前半まで下落し、冬場の暖房に欠かせない灯油は18リットル缶あたり900円台〜1,000円前後(1Lあたり約50〜55円)で販売されていました。物流企業や寒冷地の家計にとって、2016年はまさに燃料コストの負担が極めて軽い稀有な1年となったのです。