避妊の拒否や強要は、単なるカップル間の意見の不一致ではなく、相手の人権を脅かす「性的DV(ドメスティック・バイオレンス)」および「モラルハラスメント」に該当します。
世界的に「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)」の保護が叫ばれる中、自分自身の身体でいつ、何人の子どもを産むか、あるいは産まないかを自己決定する権利は基本的人権の一部と位置づけられています。パートナーの合意を得ずに避妊を怠る行為は、この自己決定権に対する明白な侵害です。
さらに注目すべきは、事前にコンドームを使用すると合意していたにもかかわらず、行為の途中で相手に無断で外したり故意に破損させたりする行為(通称「ステルシング(Stealthing)」)の問題です。
海外ではすでにステルシングを不同意性交(レイプ)と同等とみなし、有罪判決を下す司法判断が定着しつつあります。日本においても、不同意性交等罪の厳格化や民事上の不法行為責任(慰謝料請求)の観点から、ステルシングは重大な権利侵害として法的責任を追及される対象となり得ます。「バレなければいい」「途中で外しても結果は同じ」といった安易な認識は、法的な加害行為に直結します。