『犬と私の10の約束』に関しては、長年ネット上でいくつかの誤解や混同が見られます。鑑賞にあたって整理しておくべき主なポイントを解説します。
第1の誤解は、名作映画『マリと子犬の物語』や『クイール』との混同です。同時期(2000年代中盤〜後半)に日本の動物映画ブームを牽引した作品群であるため、「新潟中越地震の実話だっけ?」「盲導犬の話だった?」と記憶が混ざっているケースが散見されます。本作は「犬の十戒」を軸にした家族と成長のヒューマンドラマであり、独立した別作品です。
第2の誤解は、劇中のゴールデン・レトリバー「ソックス」の品種についてです。仔犬時代と成犬時代で複数のタレント犬が演じていますが、前足の靴下のような白い模様はCGではなく、オーディションで選ばれた特徴的な毛並みを持つ個体や丁寧なキャスティングによって実現されています。穏やかな気質と豊かな感情表現を持つゴールデン・レトリバーという犬種特性が、物語の説得力を一段と押し上げています。