美術市場における松井冬子の絵の値段・価格相場は、現代日本画家のなかでもトップクラスの水準を維持しています。極めて緻密な絹本着色の技法を用いるため、年に数点しか制作できない寡作な画家としても知られており、原画がオークションやプライベートセールに登場した際には、号あたり数百万円、大作であれば数千万円単位の高値で取引されるケースも珍しくありません。
一般のアートファンが原画を個人所有するのは極めて困難ですが、その世界観を余すところなく堪能できるのが画集・作品集の存在です。代表作を網羅した『世界中の子と友達になれる』や、圧倒的な装丁美を誇る『松井冬子画集 特装版』などは、細部の筆致まで高精細に再現されており、アートブックとしても非常に高い完成度を誇ります。絶版となった一部の初期画集はプレミア価格で取引されるなど、出版物としての価値も際立っています。