惨事を受けて2011年10月、厚生労働省の生食規制が大幅に強化され、食品衛生法に基づく新たな牛生肉の規格基準が施行されました。これにより、基準を満たさない生食用牛肉の加工・調理・販売は完全に違法となり、違反した場合には営業停止処分や罰則が科される体制が確立されました。
ここで多くの人が疑問に抱くのが、「牛ユッケと牛レバーの規制の違い」や「牛レバー生食禁止いつから始まったのか」という点です。牛レバーの生食は、ユッケの規制強化から約9ヶ月後の2012年7月1日より食品衛生法に基づき全面禁止となりました。この両者の法的扱いの違いには、細菌汚染のメカニズムに関する明確な科学的理由が存在します。
牛の筋肉部分(赤身肉)は、健康な牛であれば内部は基本的に無菌状態であり、食中毒菌は主に解体時の交差汚染によって「肉の表面」に付着します。そのため、表面を熱湯やバーナーなどで確実に殺菌・トリミングすれば内部を生で食べることが理論上可能です。一方、牛の肝臓(レバー)は門脈を通じて腸内細菌が内部深くまで侵入するため、表面をいくら殺菌しても内部にカンピロバクターやO157などの病原菌が残存します。そのため、レバーは「中心部まで75℃で1分間以上の加熱」が必須となり、生食は法律で完全に禁じられました。